進撃の主婦

進撃の巨人が好きな主婦のブログ

何もかも憂鬱な夜に

久しぶりに重量感のある良い本を読みました。

 

主人公である「僕」は施設で育った刑務官。強姦目的で女性とその夫である男性を刺殺した20歳の未決囚を担当している。そんな犯人に、どこか自分と似たような仄暗い気持ちを抱き自身の幸福とは言い難い人生を振り返っていく。

 

感想を書き切る事は難しいのでお気に入りのシーンを。「何かになりたい。何かになれば、自分は生きていける。そうすれば、自分は自分として、そういう自信の中で、自分を保って生きていける。

こんな事を、こんな混沌を感じない人がいるだろうか。善良で明るく、朗らかに生きている人が、いるんだろうか。例えばこのノートを読んで、なんだ汚い、暗い、気持ち悪い、とだけ、そういう風ににだけ、思う人がいるのだろうか。

 

私はそういう人になりたい。これを読んで、馬鹿正直だとか気持ち悪いと思える人に。